私的な散文

私的な散文を徒然に綴っていきます

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

病院幻想交響曲 空間はエーテルで満たされている

いつものように消灯時間を過ぎ、気のボールを作る訓練を始めた。かなり、上達したようだ。その時ふと目を上げると、部屋中キラキラ星で満たされている。その美しさに見入っていると星々は隣同士、立体的に直線で結ばれている。と言うのは星々の間に細かな光…

病院幻想交響曲 幻魔対戦

今日は昼間から嫌な予感がしていた。何だか血がざわめくような・・・夜10時の消灯時間の前に点滴を取り換えられ、照明を消された。やはりやって来た、魔界から・・・遠くの雲に稲妻が走るのを見るように、ベッドに寝ていて真上に見える黒雲に稲光が光る。…

病院幻想交響曲 矢継ぎ早と怒りの矢

声が甲高い人はセッカチな様な印象を受けるが、観察するとその通りだ。甲高い声というのは、単に高い声ではなく、高周波音が混ざっている声ということだ。例えば看護師さんでも声が甲高い人は、患者さんに対して矢継ぎ早の問いを発することが多いようだ。「…

病院幻想交響曲 トイレの神様

手術後結構大変だった。一つは手術中、全身麻酔するので尿道に挿入した尿管。手術終了後、病室に帰り、麻酔が完全に醒めて尿管を抜いてもらったが、それからまともに小便が出来ない。たまにそういう事があるそうだ。尿が膀胱に留まったままだと、アンモニア…